待ちゆく人にお店を知ってもらうために重要な役割を担う看板。集客率を上げることを考えれば当然看板作りにも力を入れたいところですが、間違った方法で頑張ってしまっても看板の効果を得られず失敗に終わる可能性があります。では、どのような点に気をつけるべきでしょうか。
本記事では、3つの失敗例をご紹介します。【予算】【期限】【イメージ】という3つの観点から起こりうる失敗とその対策方法を身につけましょう。
目次
失敗例1:看板作成の予算があわない
まずは【予算】の失敗です。それぞれの依頼主には予算があると思います。予算が限られている中で理想の看板を作るのは難しく、思うままのイメージを追い求めていたら予算を大きくオーバーしていたということになるかもしれません。また、製作費を予算内に収めようとしすぎて思ったような看板が作れなかった、なんてことになってしまわないように、余裕を持って、しっかり計画を立てたうえで看板制作に取り組みましょう。
看板作成にかかる価格の内訳
看板の製作費用にかかる費用はおおまかに3つに分けられます。
【本体価格】看板自体にかかる費用です。看板に使う材質や、看板の大きさ、保護するシートの質などに左右されます。
【制作費】看板を製作するためにかかる費用です。製作する看板のデザインや大きさなどが製作費に影響します。
【工事費】看板を設置するのにかかる費用です。設置が大掛かりになると必要な人員が増え、特殊な機械が必要になることもあり、費用がかさばりがちです。場合によってはこのほかに、送料や出張料がかかる場合もあります。
看板にはさまざまな素材が使われ、設置場所や文字の入れ方など多種多様なので、製作にかかる料金を明確に予想することは簡単ではありません。しかし、どんな費用がかかるのか、サイズや素材の違いがどのように影響するのかを知っておくだけでも、ある程度費用を予想し、予算オーバーにならないように気をつけながらデザインを考えることができます。
看板の種類選びで費用をおさえる
費用を安く抑えようとして、できるだけ簡易で設置が難しくない種類の看板を使おうと思いつくかもしれません。しかし、費用をおさえることばかりを気にしてしまい、本来の目的である「お客様を集める」目的を果たせないような看板を作ってしまっては意味がありません。数ある種類の看板から、どの看板だと費用が安く、かつご自身のお店にとって効果的なのかを考えて最適な種類を選びましょう。
たとえば、歩行者が多い道に面しているならば、突き出し看板を設置して歩行者が正面から見られるようにすれば、小さくても見てもらえる確率が高まります。夜にも看板を目立たせたい場合、いくら費用をおさえたいからといってライトをつけないのは得策ではありません。持久性が高く経済的なLEDの看板を選ぶなどすれば、ライトをつけても費用を最小限におさえることができます。
LED看板や壁に設置するタイプのパネルなど、看板には場所や目的の数だけそれに適した看板があります。費用を安くおさえるには、どんな種類の看板があるのかを知ることが大切です。効果的かつ費用を最小限におさえられる、お店にとってバランスのとれた看板選びを目指しましょう。
看板屋へ依頼するときに費用をおさえるためのポイント
「看板を作りたいけど、できるだけ費用をおさえたい!」そんなときには、3つのポイントに気をつけて製作して見ましょう。
●早めに依頼する
製作を依頼してから設置を希望する日までの期間が短いと、費用が割高になります。これは、作成日数が少ない分、多くの人件を要するからです。しかし、早めに依頼をして設置までの時間に余裕があれば、看板屋は急いで大人数で製作する必要がありません。結果、人件費の軽減ができるのです。
看板をつくりたいと思い立ったら、できるだけ早く依頼をしましょう。看板を設置したい時期の約2か月前には依頼を済ませておくのがおすすめです。
●何度も看板屋を利用する
季節によって看板の雰囲気を変えたり、イベントごとに看板を交換したりする必要がある場合もあるでしょう。その場合、毎度同じ業者に依頼するのがおすすめです。看板制作を何度も手掛けてもらいお得意様になることで、製作のうえでのさまざまな交渉がしやすくなります。
製作する側も依頼する側もお互いに相手のことが分かっているので、デザイン考案や設置時の打ち合わせなどに時間をとられることがなく、コストを減らすことができるのです。
●作りたい看板について詳しく伝える
どのような看板を作りたいのか、設置できる場所が限られているのかなどを打ち合わせの段階でしっかりと伝えておくことで、失敗や避けることができ、また、ベストな素材と看板の種類を選ぶことができます。
たとえば、数週間だけのような、短い期間しか使わない看板を作ってもらうときは、それほど丈夫な素材を使う必要がありません。しかし、使う期間を伝えていないと長く使うものだと勘違いし、耐久性のある高価な素材を使ってしまうかもしれません。
業者とのコミュニケーションを大切にし、意向を伝えることが、コスト削減につながるのです。
失敗例2:決めていた期限に看板が取り付けられない
2つ目の失敗と対策方法は【期限】についてです。この時期までに看板を製作して取り付けたい!と思っても、看板制作が計画通りに進まないと期限を過ぎてしまうことがあります。特に新しく開店・リニューアルするお店に関しては看板がないとはじまりません。よいスタートを切るために、看板制作の期限についてもしっかりと対策しましょう。
看板の作成期間と注意点
看板を作り上げるには、通常、最低でも1週間が必要と言われています。簡易的なものだとしても、業者にもスケジュールがあるため、依頼してすぐに作ってもらうということはむずかしいです。
デザイン考案も業者に依頼するときは、さらに時間がかかります。看板のデザインを固めていくには、依頼主と業者の間で綿密な打ち合わせが必要で、業者は最適なデザインを考えられるように何日も考えることもあります。
また、設置するにも時間を要します。看板を依頼主のもとへ運び、設置するには少なくて1日、多いと数日かかることもあります。高い場所に取り付けるときや、大きなサイズの看板を設置するときはより時間がかかりがちです。前もって設置までにかかる時間を確認しておきましょう。
自分で看板を作る場合にも注意が必要です。初めて作るため製作に時間がかかってしまったり、作ったものの取り付け方法が分かっておらず、取り付けに何日もかかってしまったりということも考えられます。自分で作る時ときは、作業工程の計画をしっかりと立てましょう。少しでも不安がある場合は業者に作成や設置を依頼すると安心です。
看板屋による施工の流れ
看板を一からつくるには、それなりの時間をかけ、ひとつひとつの工程を踏んでいかなければいけません。どのような工程があるのか、順にみていきましょう。
① 打ち合わせ
看板を取り付ける目的や、どのようなお客さんを対象にするのか、店舗のどこに設置したいのかなどを話し合い、看板の種類やサイズ、設置方法など看板の条件を決めます。
② デザイン考案
看板に載せる文字の字体やイラスト、色を考えます。看板に使う素材にも注目し、看板全体のイメージがお店の雰囲気に合うかもチェックします。素材もこの段階で決めます。アルミ複合板やシートをはじめ、さまざまな素材のなかから最適な素材を相談して決めましょう。
③ 印刷・カッティング
看板を作るための専用プリンターを使い、デザインを具現化します。サイズの調整が必要であればカッティングします。
④ 設置
看板の設置場所を再度確認し、取り付けます。シールタイプの看板は気泡が入らないように慎重に貼り付けていきます。高い位置に設置する場合はクレーンなどの特殊機器を使い、壁に看板を固定します。
これらの工程をすべて終えるには時間がかかることが、なんとなく想像できるのではないでしょうか。看板を制作するときは、これらを無事に終えられるよう時間に余裕をもって依頼するようにしましょう。
失敗例3:完成した看板がイメージとあわない
看板のイメージはお店の雰囲気を伝えるために非常に重要です。予算や技術の関係でイメージが変わってしまわないようにすることが大切です。また、設置時のイメージをとらえておくことも必要です。看板自体の見た目はすごくいいのに、いざ設置してみたらお店や近辺の雰囲気にマッチしなかった、ということが起こらないように以下の3つの点に注意しましょう。
看板屋に確認すべき項目
イメージ通りの看板を作るためには、業者との打ち合わせが欠かせません。どのような看板を作ってほしいのかを頭の中にイメージできていても、なかなか言葉に表すことができないこともあるかもしれません。頭の中で考えているような看板になるのか不安なときは、5つの点について聞き、明確にすると思い通りの看板に近づけることができます。
●サイズ
文字のサイズや、看板自体のサイズを確認しましょう。お店の外壁に設置するときには、壁に入りきるかを再確認することも大切です。
●種類
看板の種類を確認します。思い通りの場所に、思っているような形で設置できるのかを業者と確認しましょう。
●デザイン
製作に入る前の段階から、看板自体のデザインだけでなくお店に設置したときのお店全体のデザインも確認すると、設置したときに「イメージと違うな」と思うようなケースがなくなります。
●素材
素材にはそれぞれの特徴があります。耐久性のある素材がいいのか、簡易的なものでいいのかなど、目的に合った素材が使われているか、素材についてくわしく説明してもらいましょう。
●印刷方法
印刷の方法もたくさんあります。それぞれの方法に詳しくない場合には、デザインや看板の種類を伝え、それらに合った印刷方法を業者に提案してもらいましょう。
看板屋の種類は豊富!イメージにあった業者を選びましょう
業者によって、特定の看板の種類やデザインの種類を得意としていることがあります。たとえば、高所に取り付ける看板を製作・設置することが得意な業者もあれば、屋外広告物や電気を使ったパネル看板を多く手掛ける業者もあります。
看板の種類によっては対応していない業者もあるようです。ご自身が作ってほしいイメージ・種類の看板を製作できる業者なのかを見極めることが大切と言えます。
最近ではインターネットなどで施行実績を紹介している業者も少なくありません。施工例を確認し、自分のイメージしている看板を作ってもらえそうかを検討してみましょう。
信頼できる看板屋の選び方
安心して依頼できる看板屋には、どのような特徴があるでしょうか?ポイントをチェックしてみましょう。
●会社情報に怪しい点はないか
悲しいことですが、どの分野にも悪徳業者というのが存在し、看板業者もないとは言い切れません。業者のサイトをチェックし会社の概要や案内を見てみることで、しっかりとした会社なのかを確認することができます。
●見積もりがきっちりしているか
なににどれだけの費用がかかるのかを明確に示し、適切な料金設定がされている業者なら、信頼できそうです。内訳に関してもし不明確な点があれば、事前に問い合わせして説明してもらいましょう。詳しくわかりやすく説明してくれるならば、依頼するのも安心できそうです。また、相見積をして業者を比較してみるのもよいでしょう。
●施工実績・経験があるか
今までの実績と経験は、業者の技量を表します。数々の施行をこなしてきているかだけでなく、ご自身がイメージしている看板を今までに作っているかも確認するのも大切です。ホームページで実績例を見てみるのもよいですし、知り合いに実際に看板制作を依頼したことがある人がいれば、感想を聞いてみると率直な意見を得られます。
まとめ
・看板の効果と費用のバランスが大切 ・早めの依頼や綿密な打ち合わせなどが費用をおさえるコツ ・看板制作は時間に余裕をもって依頼する ・サイズや種類、デザインなど、細かい部分までイメージを伝える ・会社情報や実績を頼りに、信頼できる会社か見極める |