不動産屋さんの前にはのぼりや住宅情報などの様々な看板が設置されています。見学会や住宅展示場にも必ずと言っていいほど看板が設置されています。これらは目に留まりやすく、高い宣伝効果を得るために様々な工夫が凝らされています。
不動産用の看板を製作するにあたって、知っておきたいポイントが3つあります。ここでは用途に合わせた看板の種類、不動産看板を製作するサイズと材質、不動産看板のフォントやデザインの3つのポイントについて説明します。
目次
ポイント1:用途に合わせて看板の種類を変える
外を歩いていると、いたるところで看板を見かけると思います。のぼりや垂れ幕、置き看板など様々な種類があります。あれらは設置場所や目的において、大きな宣伝効果を得られるように目的に合った種類の看板を使用しています。
ここでは不動産・住宅用看板の種類について、使用する場所に合った看板選びについて説明します。
豊富にある不動産・住宅用看板の種類
不動産屋住宅用の看板には様々な種類があります。
▽のぼり旗
こちらは棒に縦長い布が付いている看板で、様々な場所へ使用されています。形を工夫することで目立たせることもできます。
▽横断、垂れ幕
こちらはマンションやアパートの外観に横長い布を取り付けるタイプの看板です。建設前、建設後に設置することによって事前予約や入居を推進させます。
▽モデルルーム外観サイン
こちらはモデルルームの外壁に設置するタイプの看板です。比較的大きな看板であることが多いため、インパクトもありモデルルームへの誘導効果も見込めます。
▽仮囲いシート
こちらは建設中の建物を囲うように設置する大きな看板です。建物が建つ場所へ設置することで集客やお問い合わせに繋げることが期待できます。
▽置き看板
こちらは地面に置くタイプの比較的小さめな看板です。モデルルーム近くの歩道などに設置することで、誘導に繋げることができます。
使用する場所を考えた看板選び
看板を設置する際には、使用する場所に合った看板を選ぶことが大切です。効果を期待できる使用場所と取り入れるコツについて説明します。
▽店舗の外
不動産屋さんの店頭に物件情報の案内板を設置したり、アピールしたいポイントが書かれたのぼりを使用したりすることで、店内へ入ることをためらっているお客様にも物件の紹介や商品のアピールをすることができます。また、遠くからでもよく見えるような位置に設置しておくことで、物件情報を見に行こうか、店内に入ろうかなどを歩く間に考える時間を作ることができ、来店者の増加が期待できます。
▽住宅展示場
住宅展示場には様々なモデルハウスが並んでいます。そのためのぼりや大きな垂れ幕を使用することで、特徴をアピールすることが重要です。二世帯住宅や3階建てなどの家の特徴や、自社のアピールポイントを明記し、遠くからでも見える位置へ設置することで自社のモデルハウスの客足を促進が期待できます。
▽建築現場・リフォーム
ここで使用するのは建築現場へ設置できるシートタイプの看板です。かなり大きな看板なので、遠くから見ても目立ち、通りかかる人たちへの広告になります。アピールポイントを端的にわかりやすく書くことはもちろん大切ですが、背景や文字の色を目立ちやすいものにすることでより目に留まりやすくする工夫も大切です。ただ明るい色にすればよいのではなく、看板の周りの景色や色を確認し、その中で目立ちそうな色を選ぶようにしましょう。
▽見学会・オープンハウス
見学会の参加者の多くは近々家を建てたいと思っている方たちです。家づくりの参考としては見てみたいが、売り付けられたりしたらどうしようと思う方もいるそうです。見やすい場所へ「ご自由にどうぞ」などののぼりを設置することで、安心感を与えて気軽に参加できるような工夫をしましょう。また、看板を設置する場所の周囲の景色や色を考え、目立つ配色にすることで看板を目に留まりやすくしましょう。
▽分譲・現地案内会
分譲や現地案内会に必要な看板は、会場へ導くための案内板です。あまり現地の地理に詳しくない方が来ることも珍しくないため、会場へスムーズにたどり着けるようにのぼりや置き看板などで道案内をすることが大切です。また、のぼりや看板を設置しておくことで地元の方へのアピールになります。この近くで現地案内会があるのだなと印象付けておくことで、必要になった際に思い出してもらえるようにしましょう。
ポイント2:不動産看板を製作するサイズと材質
不動産看板を製作する際に大切なのがサイズと材質です。建物の外壁やフェンスに取り付けられているようなあまり大きく見えない看板も、実は手に取ってみるととても大きかったということがあります。
サイズについて深く考えずに製作すると、この大きさで大丈夫だろうと思っていたのに実際に設置してみたら案外小さかった、材質の選択を間違えたためにすぐに劣化してしまった、ということが起こるかもしれません。
ここではそんなミスを防ぐために、不動産・住宅用看板のサイズと材質、印刷方法について説明します。
不動産・住宅用看板のサイズ
長方形の看板が建物の外壁や周りを囲うフェンスに設置されているのを見かけたことはありますか?これらをどれほどの大きさにするのかは自由ですが、下記の4種類は特によく見かけるサイズです。
・W450×H300mm:手に持ってもそこまで大きいと感じないほどのサイズ ・W600×H450mm:手に持ってもそこまで大きいと感じないほどのサイズ ・W910×H600mm:女性の足元から膝、膝上あたりまでのサイズ ・W1.200×H910 mm:女性の足元から測ると腰やお腹あたりまで高さのある大きなサイズ |
様々な方に使用されているのぼりにもいくつかのサイズがあります。
・W450×H1800 mm ・W600×H1800 mm ・W700×H1800 mm ・W900×H1800 mm |
どれも高さは変わらず、横幅に違いがあります。のぼりの標準サイズはW600×H1800 mmです。大きな文字で1文と、その横に軽く説明を1文書ける程度のスペースがあります。横幅が広がることで書けることが増えるため、レイアウトに気を使う必要があります。
このように看板にはさまざまなサイズがあります。どのような看板でも共通して言えることは、サイズが大きければ大きいほどインパクトがあるため宣伝効果を期待できるということです。設置できるサイズの中でどのサイズにしようか迷っているのであれば、可能な限り大きなサイズにすることをおすすめします。
不動産・住宅用看板の材質
看板に使用する材質とその詳細について説明します。
▽テトロンポンジ
のぼりや紅白幕などに使用する布です。現在使用さているのぼりのほとんどはこの素材で作られています。発色の良さが特徴で、軽いため風になびきやすいです。
▽トロピカル・トロマット
のぼりや紅白幕などに使用されます。テトロンポンジよりも生地が厚いため丈夫です。また、発色の良さや白生地の光沢が特徴です。
▽PP
こちらはポリプロピレン製の板です。軽くて柔軟性があるため割れにくいという特徴がアクリルや塩ビとの違いです。割れにくいため屋外での使用に適していますが、塩ビに比べると耐久性が劣ります。
▽アルミ複合版
アルミ板の間に発泡樹脂が挟まれている素材です。硬さがあり反りもなく丈夫なのが特徴です。現在看板の材質として多く使用されている材質です。
▽ヘアーライン 塩ビ
こちらは塩ビ製の板です。ヘアーライン調であるため高級感があります。高級な賃貸マンションの看板などによく使用される材質です。
不動産・住宅用看板の印刷方法
▽UV印刷
選んだ材料に直接印刷をするインクジェットプリントです。印刷後に紫外線を照射するためUV印刷といいます。この工程によってインクが乾くのではなく固まります。
▽デジタルダイレクトプリント
のぼりの印刷などに使用されます。仕上がりは綺麗ですが裏抜けがあまり良くないため、のぼりの表と裏とで多少濃度が異なる印刷方法です。
▽シルク印刷
のぼりなどの布に印刷する方法です。ダイレクト印刷よりもインクを多く印刷できるため、色が濃く裏抜けが良いことが特徴です。
ポイント3:不動産看板のフォントやデザイン
看板を設置する目的は何かを宣伝することです。そのためにはまず看板が目に留まること、そしてその際に文字を読んでもらうことが必要です。普段看板を目にしたときに隅々まで読むという方はそう多くないと思います。
しかし看板が目に入っただけで読むつもりはなくともいくつかの情報は伝わります。そして興味を持ってもらい看板を読んでもらえれば大きな宣伝効果を得られます。
ここでは看板の情報を多くの人に認知してもらうために、字体や言葉、デザインなど工夫するポイントについて説明します。
看板の字体や言葉を選ぶときのコツ
看板の文字において重要なポイントは【フォント】【文字サイズ】【レイアウト】【言葉の選び方】です。
▽フォント
様々なフォントがあり、フォントによって伝わるイメージが変わってきます。柔らかい印象を伝えたいのか、堅く真面目な印象を伝えたいのか、このようなことをきちんと決めておき、最適なフォントを使用することが大切です。
▽文字サイズ
文字サイズはとても重要なポイントです。文字サイズを決めるために必要なことは情報の優先順位です。その看板の中で何を一番伝えたいのか、次に読んでほしいのはどの部分なのかを決め、一番伝えたい文を一番大きな文字で書きましょう。看板内の文字サイズがバラバラであることで、自然と大きな文字が目に留まります。
▽レイアウト
看板を作る上で難しいのがこのレイアウトです。文と文の間隔や電話番号などの項目を、一見してわかりやすくレイアウトすることが大切です。見やすいレイアウトにすることは難しい作業です。人はどのようなレイアウトなら見やすいのか、効果的なのかを知り尽くしているプロへ任せることをおすすめします。
▽言葉選び
看板に書かれている文字は文章ばかりではありません。インパクトを出すために単語のみを大きく書いてみたり、わざと逆接にして書いてみたりするなどの工夫によってより伝わりやすくすることができます。一瞬目に留まっただけでもわかりやすく伝わるように、言葉を選ぶことが大切です。また、看板には何を書くのか、価格や実績、何をアピールしたいのかを考え、言葉を選びましょう。
デザインを選ぶときのコツ
看板のデザインも、宣伝効果を得るための大切なポイントです。
▽色
看板に使用する色によって、目に留まりやすいかどうか、内容が読みやすいかどうかが異なります。気を付けるべきポイントは、設置場所と伝えたい雰囲気です。
まず看板をどこへ設置するかによって色を選びましょう。設置場所周辺の色に同化してしまっては目立たせることができないため、設置場所においてよく目立つ色を選択しましょう。また、色によって人に与えるイメージは変わってきます。どのようなイメージにしたいのか、また、それによって文字の見え方がどう変わるのか、文字の色は遠くから見ても読みやすいかなどに気を付けて色を決めましょう。
▽季節感
不動産・住宅用の看板と季節感がどう関係するのか疑問に思う人もいるかもしれません。春であれば桜、夏であれば海に関係するもの、秋は紅葉やハロウィンに関係するもの、冬は雪や落ち葉などを描くことで季節感を出すことができます。また、言葉として文章に組み込むことでも季節感を出すことができます。
季節感を出すことで直接的に売り上げが上がるかというとそうとは言えません。しかし、季節や時期ごとのイベントにあわせてこまめに変化させているなという印象、つまり活動的な印象を与えられる可能性があります。これらによって得られる効果は、イベントに関連付けて広告するお店や商品を思い出してもらえるということです。見やすい看板、見やすい文字だけでなく季節ごとの特徴を取り入れることで看板を見た方にあとから思い出してもらいやすくする効果があります。
まとめ
看板を設置するのであればなるべく大きな宣伝効果を得られるものが良いです。そのために、以下のことに気を付けるようにしましょう。
・設置場所や目的によって看板の種類を変えることで宣伝効果の向上が期待できる ・看板のサイズが大きいほど与えられるインパクトも大きい ・看板の種類によって適した材質があり、材質によって伝わるイメージも変わってくる ・様々な印刷方法があるため、材質に合ったものを選択する ・看板のデザインは目に留まりやすく内容を伝わりやすくするため、フォントやサイズ、レイアウトやカラーなどに気を配る |
これらのことを踏まえ、宣伝効果の高い看板を製作しましょう。