昭和の映画全盛期といわれた時代には、映画の上映サイクルは二本立てで一週間、というのが 常でした。その時に映画スターと同じく活躍したのが映画の看板職人です。 映画の看板職人とは、その映画に出演するスターとその映画を宣伝するために 絵の具を使い手描きで絵を描く職人のことです。看板のサイズは大きなものだと 縦2.7メートル、横5メートルもあります。 いくつもの映画館を受け持つ人気の看板職人は、一日に一枚のペースで看板を仕上げていたと言われます。 今では稀有な存在となってしまった映画の看板職人ですが、現在も残っている当時の作品たちは 迫力や人情味に溢れ、今なお輝いています。