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看板の寿命を長持ちさせよう!看板の劣化を防ぐメンテナンスとは?

耐用年数

店舗や企業など、街に出ると様々な看板を目にします。看板にもたくさんの種類がありますが、ほとんどの看板に共通することは“屋外にある”ことではないでしょうか?

どんな自慢の看板であっても一度つけたら一生もつものはありません。看板にも寿命があるのです。外にあることが多いため、雨風や太陽光の影響を受けます。今回は屋外で使われる看板の種類とそれぞれの寿命の目安をご紹介します。もしこれから看板制作を検討される方がいたら参考にしていただけたらと思います。

耐用年数とは?

看板の耐用年数とは、看板の耐久年数や保証期間とは別のものです。

一定の期間内で購入費用を分割し、経費として少しずつ処理していく、減価償却という仕組みがあります。これは大きなものを購入したとき、一度に出費を出さずに済む方法です。看板は数年~数十年にわたり長く使用するものなので、毎年の経費として徐々に計上していく減価償却のシステムが多くの場合に使われています。

この減価償却の分割が行われる期間の目安をさだめたものが耐用年数と呼ばれます。ものの資産価値の寿命の程度を表したものともいえます。資産として計上するものにはそれぞれ耐用年数が決められていて、この年数に応じて、減価償却の計算が行われることになります。

看板は用途によって素材も形状もさまざまです。看板の耐用年数も、看板の種類ごとに異なります。

看板の寿命へ影響を与える原因

看板そのものの耐久寿命を左右する主な原因として、人為的要因、自然環境、経年劣化の三つがあげられます。

人為的な要因の中には、強度計算のミスなどの設計不良や、施工の段階に問題がある施工不良などがあります。これらを防ぐためには、信頼できる業者を正しく選ぶことが重要となります。

看板は店舗の外に設置されていることも多く、自然的な影響を顕著に受けます。酸性雨では金属の腐食が起こって看板の劣化が加速しますし、豪雨などのために水が内部に入って漏電を起こすこともあります。雪の重みで破損したり、雪解け水が内外部を腐食したりすることもあるようです。

また、水分だけではなく、強風や地震でも破損や強度低下がおこりやすいといわれます。落雷の影響として、看板に過電流が流れ、火災に発展することもあります。海に近い場所では、潮風の塩分が看板の鉄骨を錆びつかせたり、樹脂を劣化させたりすることもあるようです。

また、時間が経って傷んだ看板は、事故を起こす危険性が高くなります。紫外線や太陽熱・雨などによる塗膜の劣化。長い年月をかけて金属に負荷がかかり、亀裂が入ったりする金属疲労。アクリル材などが長期間紫外線にさらされた結果、プラスチックが脆弱になり、落下することもあります。

看板の種類と耐用年数の例

錆びた看板

様々な種類がある看板ですが、三種類の勘定科目に応じて耐用年数が割り当てられています。「器具及び備品」の区分は3年です。「建物附属設備」の区分では『金属造』が18年、『その他』とよばれるものが10年の設定になっています。「構築物」という区分では『金属造』が20年、『その他』とよばれるものが10年の設定です。

店舗の店先でよく使用されるA型看板や手書きの木製看板など、持ち運びが可能な比較的小型な看板を「スタンド看板」と呼びます。これらは「器具及び設備」の区分に入りますので耐用年数は3年とされます。スタンド看板に蛍光灯などの電飾がついた「電飾スタンド看板」も同じ区分・同じ耐用年数に定められています。

ビルの壁に突き出すように設置される、縦長の「袖看板」や、ロゴなどを表す小型の「突き出し看板」などは、「建物附属設備」の『金属造』に分類されますので、耐用年数は18年となります。

道路沿いに立つロードサインや、敷地の入り口に設置する埋め込み式の自立看板など、それ一つで独立している看板「野立て看板」「タワー型自立看板」は、「構築物」の『金属造』とみなされるので、20年の設定になります。ビルの屋上に立つ「塔屋看板」も同様です。

「デジタルサイネージ」と呼ばれる、液晶モニターを使った看板もあります。スタンドタイプだけでなく壁にとりつけるものなど形状やサイズも豊富で、消費電力もさまざまです。

スタンドタイプの場合は、スタンド看板と同じ扱いになるので「器具及び設備」に分類され、耐用年数は3年です。ただ、ディスプレイを壁に埋め込んだ看板を作る場合、袖看板のような「建物附属設備」に分類されることもあるといいます。

定期的なメンテナンスが大切

看板の不調や異変に気付くには、日頃からよく管理・観察していることが大切です。サビの有無や壁や地面から垂直かどうか、板がはずれそうになっていないか、ヒビや傷がはいっていないか、電飾の不点灯はないか、傾いていないか……。このようなポイントを、日頃から確認しておきましょう。

金属製かプラスチック製かなど、どんな素材を使っているのかによって、起こりやすい不調も変わります。もし目についた場合は、業者に依頼をし、もっと細かな点検やメンテナンスをしてもらいましょう。

看板を覆うシートが劣化していく場合は特に、視覚的にもわかりやすい変化が起こります。色褪せたり、汚れたり、古びたりしている看板は、宣伝内容への印象の良し悪しにも直結するので、定期的にクリーニングをしたり、早いタイミングで貼り換えたりするほうがいいでしょう。

まとめ

看板には鉄や木材、プラスチック材が多く使われがちなうえ、天候の影響を受けやすい環境にあり、知らずのうちに腐敗や老朽化が起こりやすくなります。看板は会社や商品のイメージに直結する大切な宣伝媒体です。街のいたるところに設置されていて、大型のものも少なくないので、安全面には十分配慮しなければいけません。

種類ごとに定められた耐用年数を知り、現状と照らし合わせながら、こまめにメンテナンスをしましょう。外観や安全性が整わない看板は、宣伝に悪影響をおよぼす場合もあります。安全性に心配があったり、修繕の必要が生まれたりした場合は、すぐに業者へ依頼をするようにしましょう。

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